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急性副鼻腔炎
急性副鼻腔炎の症状
副鼻腔とは、鼻の周りにある骨の空洞の総称で、これらは全て鼻とつながっており、鼻から換気されています。
急性副鼻腔炎とは、この副鼻腔が急性の炎症を起こしている状態のことをいいます。
症状として、黄色・緑色の鼻汁、鼻づまり、後鼻漏(鼻水がのどに流れる)、頭痛、発熱、顔面痛、歯の違和感、痰や咳などがみられます。
多くは、風邪等をきっかけに細菌やウイルスが直接鼻から波及して起こるケースと、アレルギー性鼻炎等で鼻の粘膜がむくみ、鼻との換気経路が閉塞することによって副鼻腔内に雑菌が繁殖し、2次的に炎症をおこすケースとがあります。その他、虫歯やインプラントといった歯の付け根からの直接炎症、免疫力低下による真菌(カビ)の感染によるものなどもあります。炎症が強い場合は、視力障害や髄膜炎を引き起こすケースもあります。
また、鼻内は目や耳ともつながっているため、目やにや中耳炎になることもあります。
小児では副鼻腔炎がくり返す中耳炎の原因であることもあり、注意が必要です。
診断
自覚症状と鼻内所見に加え、当院では鼻の内視鏡やレントゲンなどを必要に応じ組み合わせて診断します。
粘膜の状態や膿の排泄の位置、換気経路の開通の有無、含気の状態などを確認し判断します。
副鼻腔は、鼻の周囲(頬や眼の周囲~奥)にある空洞で、鼻の中と細い通路でつながっています。
正常な状態では空気が入っていますが、副鼻腔炎になると粘っこい鼻水がたまって細菌が増殖し、鼻の方へ流れてきたり、痛みを出したりします。
急性副鼻腔炎の治療
抗菌剤や消炎剤、抗アレルギー剤、点鼻薬など症状にあわせて使用します。
副鼻腔炎は中途半端な治療だと再発しやすいため、自覚症状が消えても1週間程度内服を継続します。こうすることで、副鼻腔の奥までしっかりと消炎し、再発を防止します。
通常、治療終了までの目安は数週間となります。
ポイント
鼻はできるだけ優しく、こまめにかむようにして、鼻水や膿を排泄し、副鼻腔の換気を促しましょう。
薬を服用するだけでなく、可能であれば週に1~3回程度通院します。
通院処置で副鼻腔の出口を広げ、たまった膿を吸引や洗浄で清掃した後、ネブライザーで薬液を直接鼻内から吸入することで、多くのケースで症状が改善し治癒が早くなります。
大人の方はもちろん、とくに小さなお子様は上手に鼻をかむことができないため、こまめな治療が重要になります。
急性副鼻腔炎をしっかり治療できずに数か月以上経過すると、慢性副鼻腔炎に移行することがあります。
慢性化すると数週間の治療では改善せず、数か月単位の内服や手術が必要になる場合もあるため、急性のうちにしっかりと治すことが大切です。
Q&A
急性副鼻腔炎が悪化すると、頭痛や顔面痛、眼の奥や歯の痛みが強くでることがあります。内服していても改善しない場合は、できるだけ早く受診しましょう。
痛みが強い場合には服用して頂いて構いません。
鼻水をかんでもかみきれないようであれば、きっちりと処置をした上でネブライザーを行うことで、早く快方に向かうことができます。
もともと特に換気経路がせまい、アレルギー性鼻炎がひどく鼻がつまりやすい、などの理由で繰り返しやすい方もいます。
しかし、そもそも一度なってしまった副鼻腔炎が、症状が改善したようにみえて、根本的には治っておらず、短期間でぶりかえしたり症状が続くケースが多くあります。症状が落ち着いたからと自己判断で治療を中断すると、このような状況になりがちですので、そのつどきちんと治しましょう。
頬の痛み=副鼻腔炎、という訳ではありません。
炎症で鼻の出入口が詰まっているだけでも、実際にはウミが溜まっていなくても痛みが出る場合があります。
また、三叉神経痛や腫瘍など、他の病気がかくれている可能性もあります。自己判断せず、症状がある場合は必ず受診しましょう。