※土曜日は発熱診察はおこなっておりません。
37.5℃以上の熱がある方、コロナウイルス、インフルエンザ等に
感染している方は一度お電話にてお問い合わせ下さい。
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上記のような症状が滲出性中耳炎の特徴です。
また、お子様の場合では呼んでも反応しない、テレビに近づいて観る、集中できない、指示にすぐ従えない、等の症状がみられた場合は滲出性中耳炎が疑われます。
これらは、全て鼓膜の奥の「中耳」に体液が貯まったためにおこる症状です。
外耳道の奥には鼓膜があり、さらにその奥に中耳と呼ばれる空間(中耳腔)があります。
この中耳の中には、鼓膜から振動として伝わった音を、さらに増幅して内耳へ伝えるための小さな骨の構造(耳小骨)が入っています。
これらがきちんと働くためには、この中耳の中に十分に空気が入り、適切な圧が保たれ、換気されている必要があります。
この換気を担っているのが耳管という管で、中耳と鼻の奥の空間をつなぎ、鼻から耳への換気を行っています。
ところが耳管が上手く働かず、換気不足になると、中耳腔は空気不足となり鼓膜がへこんで陰圧になります。ちょうど、ラップをかけて食品を電子レンジで加熱しすぎると、ラップがへこんでしまうような状態です。
この状態が長く続くと、中耳腔内の壁から陰圧に負けて体液が滲みだします。
この滲出液が貯留して音の伝わりが悪くなり、聴こえが低下した状態が滲出性中耳炎です。
耳管が上手く働かなくなる原因には以下があります。
当院では、聴力検査やティンパノメトリー、耳管機能検査、中耳ファイバースコープ、鼻咽腔ファイバースコープなどを必要に応じて行い診断します。
まずは原因となる鼻粘膜の腫れや鼻水があれば、内服薬や点鼻薬を用いて除去に努めます。
風邪であれば風邪の治療を、アレルギー性鼻炎など他の疾患であればその治療を行います。
鼻すすりがある場合は禁止し、こまめに鼻をかむようにします。
お子様は鼻炎が落ち着くと改善する場合も多いですが、改善が乏しい場合やある程度大きなお子様~大人の場合は、鼻から耳へ空気を送る「耳管通気療法」を併用します。
当院では、2週間以上これらの治療を行っても改善傾向が見られない場合、患者様と相談の上、鼓膜に小さな穴を開けて滲出液を除去する「鼓膜切開」を行います。
これにより、浸出液が除去されると自覚症状は劇的に改善しますが、鼓膜にあいた穴は通常1~数週間で閉じて治るため、耳管機能が低下したままだと再発することがあります。
切開後も、鼻炎コントロールや耳管機能の回復に努め、一定期間は治療が必要です。
「鼓膜切開」を何度も繰り返すようなしつこい滲出性中耳炎では、一般的に切開で開けた穴が閉じないようにするチューブを留置することがあります。
こちらも、患者様と相談の上、必要と判断される場合は連携病院に紹介して行います。
滲出性中耳炎は、個人差はありますが数週間から数か月の治療期間を要することが多い疾患です。
再発を防ぐためには、最後まで根気よく治療することが重要です。
大人の方はもちろん、とくにお子様は、内服するだけでなく、週2~3回の通院処置ができると早い改善につながります。優しく励ましながら、一緒に頑張りましょう。
鼓膜切開の場合には、開けた穴が閉じればプールに入れます。
チューブを入れた場合には、潜ることによって耳の中に水が入り、中耳炎が起きるリスクが高まりますので、プールを中止して頂いています。
どうしても 入るのであれば、耳栓を付けて潜水はお止めください。
スイミングスクールに通っている場合には院長にご相談下さい。
中耳炎の根本原因となる鼻の治療をしっかりと行うのが良いと考えます。
それでも治りが悪い場合は、鼻から耳に空気を入れる耳管通気や鼓膜切開・チューブ留置を勧めさせて頂きます。
(もちろん、実施するかはご相談の上で決めさせて頂きますのでご安心下さい。)